一行日記9月②昼飯ホモ・エコノミクス、週末恒例の変な服ツアー、OPTの話など

先週と変わらず、研究したり、レセプションに行ったり。


週末は夏みたいな天気だった。

ハワイで知り合ったR君と、オフィスの近くのおしゃれ居酒屋に行って、R君が食べたいというので6切れで24ドルもするという超高額トロを頼んだが、ウェイターの人が注文を入力し忘れていて一時間たっても料理が一つも出てこず、腹立たしいやら、お金がかからず嬉しいやら、という複雑な事件もあった。

結局、その隣の店で1本10セントのチキンウイングを食べるという、超高価から激安へと極端な夜になった。

その他、今週は、だいぶ前に査読に出した論文が受理されたり誕生日があったり、前半の数日間は非常にハッピーだった。しかし、週の後半に、大先輩の先生方に協力してもらい、はじめてパネルを自分で組んで応募したカンファレンスがまさかの落選になり、浮き沈みが激しかった。

誕生日

ということで、自分でも忘れていたのだが、先週の火曜日が誕生日で、ハーバードの大学院生の方々や、同僚ポスドクのみなさんにお祝いしてもらって嬉しかった。

そのうちの大学院生の一人、Sさんは、僕の学部の先輩で社会学の授業のTAだったNさんの家にホームステイしていたそうで、本当に狭い世界。どこに行っても二人か三人で知り合いにつながってしまうなー、と思った。


Sさんたちがチョコレート・フォンデュを用意してくれ感涙

ルームメイトのT君は、アディオスなんとかという、ウォッカとジンとテキーラとなにか炭酸飲料を混ぜた謎のカクテルを大グラスで飲んで撃沈。

昼飯ホモ・エコノミクス

ハーバードというと、なんでも期待値があがってしまうが、必ずしも期待に添わないものもある。

たとえば、前述のT君の主観的観測によると、ハーバードのジムは他の場所と比べてダンベルの重さを不当に軽くしているらしい(真偽のほどは不明)。

わたしはジムにはあまり行かないので、それはどうでもいい。

もっと重要な問題が昼飯である。

ハワイ時代は大学内に住んでいたので、時間があるときは、だいたい家でお昼を食べていたし、大学内にサンドイッチから韓国風、日本食、中華、インドなど基本的な料理は全部あったので、ローテーションしていれば困らなかった。

ハーバードはもっと食べ物のチョイスがあるモノだと思っていたが、まわりに店があまりない。10分ほど歩いて、ハーバードスクエアまで行かなければならないので、時間がもったいない。それに、なにより高いため生活を圧迫する(基本10ドル以上)。さらには、大しておいしくもないので損した気分になる。

そこで、しばらくは弁当を持参していた。しかし、家族でもいれば時間 vs 値段のバランスがより均衡に近づくのだろうが、一人分しか作らないと、買った場合と比べて、作った場合のコストの差が小さい(工賃含む)

一度そう考えてしまうと、朝、弁当を詰めたりしている時間がなんとなくもったいない。

今やっている論文の一部では、現在の経済システムの下では、人間は常にコスト・ベネフィットを計算している、つまり「経済人(ホモ・エコノミクス)である、という人間観に異議を唱えようとしているのだが、かくいう自分がまさに「昼飯ホモ・エコノミクス」化していることを発見して苦笑。

しかし、先日、破格のサンドイッチ店を発見。キューバンサンドイッチなど、iPadに負けるとも劣らない巨大サンドイッチ(ハムとか具もこれでもかと言うほど詰めたコメリカスタイル)。6ドルほどだが、一回では半分も食べれば満腹なので、これを二日に分ければ一日3ドルで昼飯が食べられる。ということで、昼飯問題も当面の解決を得た。

赤色のやつがiPad

時間の使い方


ホモ・エコノミクス問題といえば、新しい生活における時間の使い方も改善の余地がある。

わたしの場合、以前から熱心に働いていたわけではないのだが、大学院生の間は、TAや様々な雑事など、研究の他にもやることがあった。

それゆえ、①研究>②疲れたら雑務>③雑務にも疲れたらサーフィン>①に戻る(以下繰り返し)。

という感じでうまく回っていたのが、今年はありがたいことにやることが、①の研究だけになってしまった。

なので、①研究>②疲れたまま研究してるフリ>③酒でも飲みながら論文でも読むか。

という、ネガティブスパイラルに入っており心配である。

ECDさんも、レコード会社とのアーティスト契約でバイトしなくても生活できるようになった時にアル中になったと書いていたし。

もう少し趣味などをとり入れて、うまいバランスを見つけたい。

その点、ヨーロッパ人はさすがというか、オフィスメイトのイギリス人でオックスフォードPh.D.のL君は、毎日6時くらいになるといさぎよく「今日は終わり!」と言って家に帰る。その後は、映画を見に行ったりギターを弾いたり、有意義に時間を使っているらしい。

T君とも、こういう日本人的な働き方をやめたい、という話で意気投合した(T君は大学院生の数年間、週7日オフィスに通っていたのを今は週6日に調整しようとしているという、ハードコア・ワーカホリック)。

週末恒例の変な服ツアー

先週、今週と波がなくてサーフィンに行っていないので、週末は家の近所でアイススケートの練習と、古着屋やスリフトショップめぐりをしている。

安くて変な中古の服を買うのはもともと好きなのだが、ボストンはスリフトショップがいっぱいある。

この店は1lb=約0.5キロで2ドルの量り売りというワンダーランド

それに、普通の人が変な服を着ている確率の高いハワイと違って、オフィスに行くとみんなシャツとチノパン、みたいなちゃんとした格好をしているため、変な服で行くと、いちいちリアクションしてもらえて楽しい(ドン引きされている)。


最近の収穫品

お金もかからないし、中古の服はわたしが買っても買わなくてもすでに一度は使命を果たした品。誰かが買わなければ燃やされるだけである。

つまり、いらないモノを買って資本主義の炎に薪をくべたり、環境破壊に貢献しているという罪悪感もなくてオススメの遊び。

OPTについて

以前ブログに書いた、OPTという学生ビザの延長の労働許可についての話をそのまま放置していた(この話を参照)。

要は、トランプ政権下で新規のビザ申請全般が厳しくなっており(ハーバードでは、レバノンからの新入生が、ボストン空港で強制送還されたという話が盛り上がっていました。その後、大学の働きかけなどで無事に入国できたそう。)、通常3ヶ月以内で出るはずのOPTカードの申請に5ヶ月ほどかかっていた、という問題。

実はわたしのカードは、ボストンに移ってきてすぐに許可され、5月に申請してからちょうど90日ほどで届いた。このカードがないと労働できないので、給料をもらえないのだが、現在は無事にもらえている。

ルームメイトのT君も同じ問題を抱えていたのだが、彼もその後2週間ほどでカードが発行された(ただ、大学院の友達の家に郵送してもらったのが、うまく届かず、再発行することになってまだカードは手元に届いていないそう。アメリカはこの手の郵便トラブルは多いので仕方ない)。

前のブログで見たサイトを見ても、現在はOPT申請のピークも過ぎ、平常時の90日というタイムラインに近づいてきているみたいである。

しかし、依然として時間がかかっているのは事実なので、今後OPTに応募する人は開始90日以内という受付開始時期の中で、一刻も早く応募した方がいいと思う。

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