ブログをはじめることに…

ハワイ大学社会学部で東アジアの経済的不平等などを研究しているYukiです。ブログをはじめることにしました(しばらくぶりの日本語のぎこちなさ…)。

いくつか理由があって、はじめに、以前から何かを書きたいと思っていたけど何を書いたらいいかわらなかったけど、なんでもいいから書き始めないとダメだなと思ったため。二つ目には大学院で社会学を学ぶ中で、社会学へのいくつかの不満を感じるようになり、それらの不満を解消するためにブログは役にたつのかトライしてみようと思うに至ったため。不満の一つは、一生懸命研究しても社会学の研究の成果は一般読者からほとんど読まれることがない、という悲しい現実、二つ目には、にもかかわらず研究成果が世に出るまでに以上に長い時間がかかるということです。たとえば、もう1年以上前に編著のエディターに渡してアクセプトされた論文があるのですが、いっこうに出版される気配はなく、その間にどんどん研究の成果が古びていくことを悲しく思いながら待っています。ブログという媒体はこうした問題点への解決策となる可能性をもっているように感じます(現にハワイ大学にはAlex Golub教授が運営するSavage Mindsという人類学でもっともアクセス数の多いブログがあります)。

僕は社会学が好きで、現在博士号を取得しようとしていますが、博士号をとれたとして、一生アカデミアの世界であまり読まれることのない論文を何年もかかって書いていくのはやだな…と考えるようになり、そのためには今から学者以外の人たちに興味を持ってもらえる、読んでもらえるようなものを書く練習をしなければいけないな、と考えるようになった、それがこのブログをはじめる三つ目の動機です。

このブログはホノルルで勉強する社会学者見習いが、社会学者ではないし興味もないひとたちの興味をひくような、そしてそのひとたちの役にたったり、考える機会をライティングをとおして提供できるかを試すエクササイズです。このブログでは、僕が何を食べたとかどこに行ったとかそういうことよりも(そういうことも書くよ、なぜなら書くことがないときもあるから)、なるべく社会学的な考え方を通じて考える機会や対話の機会につながるようなことや、海外の大学院に興味を持っている人の役にたつようなことをおもしろく書きたいと思っています。たまたまホノルルで勉強する機会を与えられたおちこぼれ大学院生という視点から何か言えることも少しはあるでしょう(と、期待)。

先日のアメリカ大統領選以降、ハワイ大学でもいろんなことがあり色々と考えることがあったのでまずはそのことについて書きたいなと考えています。また、僕自身アメリカに留学したいと思ったときに既に留学している人たちのブログが大変役に立った、と同時に、そういうブログは東大卒>ハーバード大学院といった超エリートの人たちが書いているものが多く、大変がっかりというか、自分はだめだなーという気持ちにさせられたので、成績が信じられないほど悪かったのに運良く大学院生になれたという落ちこぼれとしての視点から社会科学系の海外大学院に入学し、またそこで勉強するのはどういうことかについて書きたいと思います。

また、僕は現在イースト・ウエストセンターという組織が運営する世界各国からの留学生が集まる寮にすんでいて、グローバルな変人・珍事件を目にする機会に恵まれているため、尊敬する高野秀行さんの『ワセダ三畳青春期』を目標にこうした奇人・変人伝についてもちょくちょく書いていきたい。みんなたまに読んでね<(_ _)>


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