最近のイギリスの洗礼①:突然の「トラベラーズ」騒動
みなさんお元気ですか?
半年に1回の更新となってしまっているこのブログだが、ひさびさに存在を思い出したので、最近受けたイギリスの洗礼について書いてみたい。
というのも、わたしは予備知識ゼロ、それまでのイギリス経験はヒースロー空港で乗り継ぎをして、フィッシュアンドチップスを食べたことが1回あるだけという状態でイギリスに移住したため、しばしば「???」という出来事の洗礼を受けるのである。
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6月後半に駆け足で日本と韓国に行ってきた。学会等で全然時間がなくてみなさんに会えなくて残念だったが、また冬に行く予定。
というのはどうでもよくて、日韓旅行から帰ってきた日の夕方、ランニングに出かけたというのが本題である。静かな住宅街にあって、近隣住民の憩いの場となっているA公園を2周するのが日課だ。
走り始めて仰天したのだが、普段は子どもたちがサッカーしたり、移民の人たちがクリケットをしているグラウンドがキャンピングカーだらけになっている。妻によると数日前からこんな感じらしい。
「夏は公園でキャンプしてもいいのか。最近テント買ったし、家でシャワーも入れるから僕もここでキャンプしようかな」と思ったのだが、さらなる異変に気付いたのはその数日後のことである。
普段は「メガネが落ちてました!」とか、「大きなキノコが生えてました!」といった非常に他愛のない情報がのせられている「A公園友の会」のFacebookページが異様な盛り上がりを見せているのを発見した。
「トラベラーズのせいでグラウンドの至るところがう○こだらけ!」とか、「おむつやコンドームがそこら中に捨てられていてゴミで荒れ放題」、「トラベラーズの一人に車で轢かれそうになった上に怒鳴られた」等の真偽不明の情報が多数。
その一方で、「トラベラーズ」という言葉を使うのは差別的だという人が現れて「A公園の友」たちを糾弾、激しく攻撃しあうなど、通常時の平和すぎる「A公園友の会」とはあまりにかけ離れた光景が広がっていた。
Googleに聞いてみたところ、「トラベラーズ」というのはいわゆる「ジプシー」や「ロマ」の人たちを含む流浪の民で、イギリスでもっとも差別的な扱いをうけているグループの一つらしい。
前の勤務先にはヨーロッパから来る留学生が多かったので、ジプシーやロマの人たちに対する差別の話は聞いたことがあったのだが、イギリスにも流浪の民がいることは恥ずかしながら知らなかった。公園で見た際は、1千万円以上はするであろう大きいキャンピングカーを持っている人が多かったので、金持ちの優雅な趣味人たちだと勝手に思い込んでいた。
そして、翌日の朝、日課のランニングに出掛けると、今度はグラウンドが大量の警察官とパトカーだらけになっていた。「すわ、殺人事件か!」と思った。
家に帰って早速「A公園友の会」ページを開くと、どうやら警察がやってきて「トラベラーズ」の人たちを追い出しているところだったらしい。
こうなると気になるのは、「至るところがう○こだらけ!」という話は本当なのか、それともミドルクラスイギリス人がほとんどである「A公園の友」たちが作り出したデマなのかということである。
デマのような気がするが、「う○こだらけ!」説は「A公園友の会」上にて複数名が証言しているし、この数日はグラウンド周辺を避けて走っているので実際のところはわからない。
その日の午後、公園に再び行ってみた。ちょうどマンチェスター市に手配された業者の人たちがグラウンドを片付けているところだった。
見た感じ、たしかにゴミがいろいろなところに落ちているのは事実だが、ゴミだらけとまでは言えないようだ。う○こもグラウンドには落ちていないように見えたが、公園の一部が自然のトイレ的な感じで使われていたのはたしかなようで、結構匂っていた。
真偽のほどはわからなかったが、まぁゴミをきちんと片付けていないのが半分、友の会メンバーによって話が盛られたのが半分というところだろうか。「トラベラーズ」という言葉自体が差別的なのかどうかについてもよくわからなかった。
そこにいたマンチェスター市の職員2人組によると、マンチェスターでは大体1年に7〜8回くらいこのような騒動が起こるとのことだった。また、一部のグループはあまり友好的でないので「見かけても決して近づかないように」という動物園的な忠告も受けた。
ともあれ、少しはイギリスのことについて勉強しないといかんな、と思わされた出来事であった。くわしい人は教えてください。いくつかの洗礼について書くはずが、①が長くなったので、②はまた近いうちに。
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