最近あったこと、博士論文のフィールドリサーチ、そしてまたお金の話

最近あったこと

怒濤の学期もやっと終わり、ハワイ大学はのんびりした雰囲気である。今学期はなかなか忙しくて参ったが、博士論文の計画書が提出できてABDという状態になれてよかった。ABDはAll But Dissertationの略で、博士論文だけ提出すれば博士号がもらえるという博士課程の最終状態。しかし聞くところによるとABDになってから脱落する人はかなり多いらしいので毎日ビール飲んでないでがんばらないといけません。

そういえば、友達の盗まれたバイクが盗人が警察に捕まり戻ってきた。大量のベースボールカードと一緒に。乗っていたのはホームレスのおばさんだったそう。コンソールに焦げたスプーンが入っていた。世間知らずのわれわれは、世の中にはバイクに乗りながらゼリーを食うとんでもないゼリー好きがいるんだなーと言ってたが、これはヘロインをやるのに使うやつらしい。日々勉強。

ついてきた大量のベースボールカード


イメージ図


あとは学期末のお別れ会多数で二日酔いの連続。すごくお世話になっている先生の引退記念講演とパーティがあった。先生は軍事政権のころの韓国からカナダに留学するチャンスを得て、シャワーから温水がでることに感動したとのこと。パーティはみんなで歌を歌いまくる韓国スタイルで、先生はなぜか一人でベサメムーチョを熱唱。いろんな学部から多くの先生やスタッフが来ていてさすがに先生は顔が広いなぁーと我々は感心したが、と先生曰くなんだか知らない人がいっぱいいたなぁ、とのこと。

卒業式にて。貫禄はすでに教授級だがこれからアメリカの有名私大の博士課程に進学する友人氏。



ハワイの祝い事ではレイをプレゼントする。卒業式ともなると自作の花のレイやお菓子で作ったレイ、1ドル札で作ったレイなど気合いが入る。ローカルの生徒ともなるとこのように身動きとれないほどレイをもらえる。しかし、何年も何年もめでたい人たちを見送らないといけない極貧博士課程の生徒にとってはレイ代もバカにならない。私はレイに思い入れがないので、以前自分がもらったプラスチックや造花のレイを他の人にあげる、通称エコレイしていることは内緒である(さすがに卒業式ではしないけど)



博士論文のフィールドリサーチ

と、どうでもいい話が長くなったが、やっとABDになれたので来月から博士論文のための現地調査に行く。先行き不明だがとりあえず6月から来年3月まで韓国・ソウルに、そこから来年8月まで東京で調査をする予定である(韓国にあんまり友達いないので遊びに来てください)。

先進国では、金融業の主流化や高所得者層への減税の影響で、一部の人がすごいお金持ちになっている。他方では、国際競争の激化による脱工業化などの影響で、特に若者の間で暮らしが厳しくなっているとされる。数字を並べた研究はたくさんあるが、そういった現実(が、あるとして)を個々人がどうやって捉えるかについての研究がほとんどない。極論を言えば、世界で一番貧乏でも、健康で文化的で本人が幸せだと思える生活であれば問題ないわけである(そのようなことはありえないけども仮説的には可能である)。なので数字が示す現実よりも現実の認識の方が大事なのではないかと僕は思う。この研究を通じて、日本や韓国の経済状況をわれわれ若者はどのように捉えて、どのようにそれに対処しているか、そして、その仕方は社会階層や住んでいる場所によってどうことなるのかを理解したいと思っている。

研究をするにはお金が必要である。1年くらいのリサーチをするのにだいたい200万とか300万とか、人によっては大したことないことない額だが、300円も持っていない僕にとっては一大事である。博士論文のフィールド調査をするために、多くの人がリサーチグラントに応募するが、なかなかもらえない狭き門である。こうしたお金はだいたい研究を開始する1年くらい前には応募しなければならず、その時点ではみんな研究の計画が固まっていないのでなかなか大変だ。僕の場合、1) 博士課程の1年目の終わりと2年目のはじめに無理矢理応募した(焦)。2) アメリカの大学院に在籍していてアメリカ国籍を持たない僕のような人が応募できるグラントは少ない(涙)。3) ハワイ大学社会学部の学生はのんびりしていてこういう奨学金とかに応募しないので情報が先輩からもらえなかった(憎)。

そのような事情もあり、すでにりそなアジア・オセアニア財団、ハワイ大学のCenter for Japanese Studies, Social Science Research Council, Wenner-Gren Foundationなどなどからお断りされている。今のところ、Korea Foundationという財団、ハワイ大学のCenter for Korean Studies、イースト・ウエストセンターからお金をもらえることになり、ギリギリなんとかなりそうだが(Wenner-Gren Foundation(2回目)と松下幸之助記念財団にも応募中)、準備不足・情報不足が悔やまれる。ほとんどのグラントは1年に1回しかチャンスがないので落選は1年の待ちぼうけにつながりかねない。後進のお前らは気をつけろよ。なにごとも準備が大切ですね、というあさひな法師のありがたいお話でした。

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